学生であれば勉強方法の1つ前にあたる部分でしょうか。
未知を既知に変える時のパターンです。
これは人により色々でしょうね。
知ろうとする事の対象によっても違うだろうけれども…。

僕の中で共通しているのは、まずは大枠。
「つまり、それは一体どういう事なのよ?」
です。
それを確かめた上で1つ1つやっていく。
段階を踏んでいくのであれば、まずはサマリーを眺める。
そこまでしてからようやく各論。
という流れ。

例えば、そうですね・・・学生の時の科目であれば、世界史とかは顕著かも。
あんなの教科書の1ページ目から先を知らないままに黙々とやっていってもシンドイだけです。
過去の歴史上の方々にとっては日々が今の僕らと同じ状況で、当然明日の事なんて分かりません。
ですが。
現在の視点から見れば既に過去で、今に至る道は必然の積み重ねだったりします。

競馬も一緒ですね。

1回目のジャパンカップから昨年まで、各レース内で細かな偶発的な出来事はあったのだろうけど、全く勝負にならなかった所から、圧倒して海外馬は2桁着順が指定席の今です。
いくつかの切り口があると思いますが、まずは、どうやってアーモンドアイが誕生したのか?を考えるがの1番分かり易い。
ノーザンFが競馬を進化させて、厩舎を管理して、騎手を用意して、「外厩」を使う事によって前哨戦を不要として…。
という要素があります。
そしてそれはルージュバックがきさらぎ賞を勝った時点で、こうなるのは必然だったとも考えられる。
これはある意味テクニカルな面。
物理的な面から見るなら、そもそも、アーモンドアイもルージュバックもサンデーサイレンスが日本に居なければ当然生まれておりません。
1歩歴史を過去に向かって進めます。
・・・てな事を繰り返していけば、そのうち小岩井牧場あたりに辿り着くはず。
そっちの方が理解しやすくないですか?
これを逆順にやって、過去から現在に遡る方法だと、僕はシンドイなと。

と、世界史の話に戻すと。
教科書も授業も過去から未来方面です。
高校生ならメソポタミアからのスタートなんですわ。
それが嫌。
なので僕が作る新聞の横版は1番左が最新の馬柱となっているのです。
というのは言い過ぎた。あまり関係は無いです。

過去→現在の順でやっていく事の問題点は、つまりは「視点」です。
教科書は多分、前提条件が間違っているし説明不足です。
「お前ら今の状況は充分理解しているよな?これまでの過程もある程度分かっているよな?」
「で、あれば、もう1度過去から詳しくやっていくぞ」
からの1ページ目。

そりゃそうだ。
凄く詳しい方が教科書を作っているんだもの。
彼らにとって知っていて当然の事を、こちらは知らない状態からスタートです。
話が合うわけが無い。


なので、同じ土俵に立つために、先に1回全部読んじゃって下さい。
その一手間をかけるだけで全然違います。

せめて冒頭にそんな1文を入れておいて欲しかった…。

僕は気が付くのが遅かったです。
1回目の中間テストの時に、ああ、この先毎回こんなのはダルイな…としみじみ思った。
テストの度に勉強するのは面倒。凄く面倒。
それを回避するために先に全部教科書読みました。
おかげで以降はカナリ楽になったし、卒業するまで世界史に関してはほぼ100点でした。

最初の「つまり、それは一体どういう事なのよ?」であれば。
国や集団が生まれる→潰れる。
これが延々といくつかのパターンで繰り返しているだけ。
食料や宗教や人種、原因は違えど内でも外でも争ってました。
君らどんだけ殺戮好きやねん。
苦しい状況の方々には、耳心地の良い宗教が。
調子に乗っている方々には、都合の良い宗教や思想が。
暇な時には派手な文化が。
いつの時代にも数人の天才が誕生して歴史を変えて。
現代でもそうですが、情報を持っている人や集団がカースト上位。

そういう「視点」でもって、教科書を読んで授業を受ければ、まあそうだよね、というのが世界史。
サマリーだと。
今回はこの国が生まれて滅びます。
沢山人が死にましたが、そのリターンとして、こんな結果が得られました。
そしてこの過程を経る事によって、彼の地は完全に没落。二度と世界の上位に出る事は無くなりました。
では張り切って行ってみよう!

みたいな。


何故にこんな記事を書いたのかと言うと…。
エクセルは表計算ソフトと言われております。
同じ結果をデータベースを使って得られるのですが、その時に考え方の違いを説明したから。
これなら伝わるかな?とやった例が。

・前走とのレース比較で、距離延長、短縮、同距離での成績が欲しい。

例えばエクセルだと。
レッドルゼルをレースの日付順に並び替えて、1つ前との比較をしていく方法。
t2
適当にコードを書くとこんなですね。
t1
ループを使って縦方向で考えていくやり方。
でも、スマートでは無いです。
応用も利かない。
今回は前走、今走の2つだけの比較なので簡単ですが、これは3走前、4走前まで含めて考えるとなるとややこしくなる。
同じ事を別の方法でやると。
t3
同じデータをコピーして、1つずらして横に貼り付け。
その後に同じ行内で計算。
先ほどが「縦」方向に対して、今回は同じ行の「横」方向での計算です。
データベースはこっちの考え方。
同じデータ(集合)でも、別名をつけると違う物として扱えます。
今回のレースよりも以前のレースで、その中で最も新しいレース。
という条件でJOINすると概念的に上の用な形になります。
これなら横方向にいくつでもデータを増やせるし、応用力もバッチリ。

「つまり、それは一体どういう事なのよ?」で言えば。
エクセルなら「縦」、(リレーショナル)データベースなら文字の通り連系して「横」。
根本の概念として方向が違いますよ。って事です。
先にこれを伝えておけば、以降の説明も理解しやすくなるはず。
未知を既知に変える時の1つの手段として、こんなのも有効な方法ですよね。